
Zendesk(ゼンデスク)はメールやチャットなどあらゆるチャネルからの問い合わせを1つの画面から管理することができる統合型カスタマーサービスソリューションです。
生成AIの活用が最も注目される「カスタマーサポート」領域のパイオニアツールでもあるZendeskがどのようなAI機能を提供しているか気になる方も多いのではないでしょうか。
ZendeskはAI機能として、顧客対応を自動化する「AIエージェント」と、オペレーター業務を支援する「エージェントCopilot」を提供しています。
この記事では、Zendesk AIの全体像から主な機能、導入にかかる料金プランまで分かりやすく解説しますのでぜひ最後までご覧ください。
「yaritori」は、画面デザイン・操作性・導入のしやすさの「使いやすさ」で選ばれる問い合わせ管理システムです。メール対応を自動化するAIエージェント機能も提供しています。
サービス概要・導入事例がわかる資料をお送りさせていただきますので、お気軽にご資料請求してください。
Zendesk(ゼンデスク)とは
Zendesk(ゼンデスク)は、メールやチャットなどあらゆるチャネルからの問い合わせを1つの画面から管理することができる統合型カスタマーサービスソリューションです。
問い合わせをチケット管理できるだけでなく、よくある質問(FAQ)をまとめたヘルプセンターの構築や、チャットボットを作成することも可能です。
Zendeskを導入することで、企業は一貫性のある質の高いサポートを提供できるようになり、顧客体験(CX)を大幅に向上させることができます。
Zendeskは2007年に創業し、現在はアメリカのサンフランシスコに本社を置く株式会社Zendeskが提供しています。カスタマイズ性や拡張性が高いことが特徴で、世界10万社以上が利用しています。
Zendeskの機能やメリットについてさらに詳しく知りたい方は「Zendesk(ゼンデスク)とは?主要機能や使い方・料金などを徹底解説」をご参考ください。
Zendesk(ゼンデスク)で使えるAI機能は?
Zendesk(ゼンデスク)はカスタマーサポートのパイオニアツールです。
カスタマーサポートは生成AIの活用が最も注目される領域の一つで、ZendeskはAIに関する取り組みも先行しています。詳しくみていきましょう。
ZendeskのAI機能は「AIエージェント」「エージェントCopilot」の2つ
ZendeskのAI機能は、単体のツールではなく、顧客対応から社内業務までカスタマーサービス全体の体験を向上させるためのZendesk AIとして提供されています。
Zendesk AIは、顧客が自己解決できる仕組み「AIエージェント」と、エージェント(社員)の業務を強力にサポートする仕組み「エージェントCopilot」の両輪で設計されています。
顧客満足度の向上と従業員の生産性向上を同時に実現する機能として、それぞれ以下の機能が提供されています。
- AIエージェント
- 高度なボットによる問い合わせの自動解決
- ナレッジベースとの連携による回答生成
- 問い合わせ内容の自動振り分け(インテリジェントトリアージ)
- 多言語への自動対応
- ブランドに合わせたペルソナ設定
- 人間へのスムーズなエスカレーション
- 履歴データからの分析レポートの作成
- エージェントCopilot
- チケットの要約機能
- 文章作成の支援
- 記事やマクロの提案
- アクションの提案
- 類似チケットの検索
これらのAIが連携し、問い合わせの発生から完了まで、あらゆるプロセスを最適化することで、顧客・社員双方にメリットをもたらすソリューションとして提供されているのです。
Zendesk AIがもたらす3大メリット
Zendesk AIを利用するメリットは大きく3つです。
メリット | 内容 |
生産性の向上 | AIが問い合わせの振り分けや回答作成を自動化。担当者は単純作業から解放され、創造的・専門的な業務に集中できる。 |
コスト削減 | AIボットの24時間対応で顧客の自己解決率が高まる。人件費などの運用コストを削減。 |
顧客・従業員満足度の向上 | 【顧客】 待ち時間なく、24時間いつでも問題を解決可能。【従業員】 定型業務から解放され、業務負担が軽減。 |
「yaritori」は、画面デザイン・操作性・導入のしやすさの「使いやすさ」で選ばれる問い合わせ管理システムです。メール対応を自動化するAIエージェント機能も提供しています。
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AIエージェントで24時間365日の自己解決を実現
Zendesk AIの柱のひとつである「AIエージェント」の主な機能について、詳しく解説します。
インテリジェントトリアージ|最適な担当者へ自動で割り振り
インテリジェントトリアージは、問い合わせ内容をAIが瞬時に解析し、最適な担当者へ自動で割り振る機能です。
顧客からの問い合わせに含まれる言語や文脈、意図、さらには感情までを読み取り、適切なスキルを持つ担当者や部署に自動で転送するため、振り分けの精度と速度が格段に向上します。
例えば、至急の対応を要するクレームの問い合わせを優先度を高く設定しておけば、経験豊富な担当者へ即座に割り当てることも可能です。
インテリジェントトリアージがもたらす主なメリットは以下の3つです。
- 顧客が部署間を「たらい回し」にされる頻度の削減
- 初回解決率の大幅な改善
- 管理者が手動で振り分ける手間の削減
このように、インテリジェントトリアージは、顧客体験と管理効率の両方を劇的に向上させるAI機能です。
高度なボット|人間らしい対話で問題を解決
Zendeskの高度なボットは、単にFAQを提示するだけでなく、人間と対話するような自然なやり取りで問題を解決に導きます。
ボットは文脈を深く理解する能力を持っており、顧客の曖昧な質問や複雑な要求にも的確に応答可能です。従来のシナリオ型チャットボットとは異なり、よりパーソナライズされたサポートも提供できます。
例えば、顧客が「料金プランを変更したい」と入力すれば、現在の契約状況を確認したうえで最適なプランを提案し、手続きまでをボット内で完結させられます。
簡単な問い合わせをAIボットが24時間365日対応するため、顧客は待ち時間なくいつでも問題を解決できるでしょう。また、担当者は人間にしかできない複雑な問題解決に集中できます。
エージェントCopilotでサポート業務を高速化
次に、サポート業務を効率化する社員向けの「エージェントCopilot」について、見ていきましょう。
要約機能|長いやり取りも一瞬でキャッチアップ
エージェントCopilotの要約機能を利用すれば、長文のメールやチャットの履歴を即座に要約可能です。担当者は問い合わせの背景やこれまでの経緯をすぐに把握できるため、対応の引き継ぎや上司へのエスカレーションが非常にスムーズになります。
例えば、「担当交代時の引き継ぎに10分かかっていた」という状況が、「AIの要約により、1分で状況把握完了」といった形に改善される場合もあるでしょう。
顧客を待たせる時間が短縮されるだけでなく、担当者自身の業務負担も大幅に軽減され、より迅速で的確なサポート提供が可能となります。
このように、要約機能は、対応スピードと品質を両立させるための強力なツールです。
文章のトーン変更|誰でもプロ品質の文章を作成
文章のトーン変更は、作成した文章の雰囲気をワンクリックで変換できる機能です。担当者は誰でもプロフェッショナル品質の文章を簡単に作成できます。
例えば、作成した回答文に対して「より丁寧に」「よりカジュアルに」といった指示を与えるだけで、AIが最適な表現に自動で調整してくれます。
経験の浅い新人でもベテランのような文章作成が可能となるため、教育コストの削減にもつながるでしょう。クレーム対応など、繊細な言葉遣いが求められる場面で、冷静かつ適切な文章をAIが補助してくれるため、担当者の心理的負担軽減も期待できます。
文章の拡張・短縮|回答作成の手間を大幅カット
文章の拡張・短縮機能は、回答作成にかかる手間を大幅に削減するアシスト機能です。キーワードや箇条書きといった断片的な情報から、AIが丁寧で分かりやすい回答文を自動で生成してくれます。
例えば、「料金プラン、AとBの違い、初期費用」といったキーワードを入力するだけで、それぞれの詳細を比較説明する整った文章が完成します。逆に、社内ナレッジ用に長い説明文を簡潔にまとめたい場合にも活用可能です。
これにより、オペレーターは定型的な回答作成に時間を費やす必要がなくなり、より付加価値の高い業務に集中できます。
Zendesk(ゼンデスク)の AI機能を使うには?料金プラン
ここでは、Zendesk(ゼンデスク)のAI機能を使う場合の料金プランを見ていきましょう。
Zendesk(ゼンデスク)の料金プラン
Zendesk(ゼンデスク)の料金プランは「カスタマーサービスSuiteプラン」と「従業員向けサービスSuiteプラン」の2つに分かれています。
カスタマーサービスSuiteプラン
「カスタマーサービスSuiteプラン」は、カスタマーサポートなど社外からの問い合わせ対応を想定したプランです。
プラン | Support Team | Suite Team | Suite Professional | Suite Enterprise |
料金(エージェント1人/月額) | $19 | $55 | $115 | $169 |
概要 | メールでのサポート中心 | マルチチャネルサポートとAIでサービスを自動化 | カスタマイズ機能やデータでオペレーションを最適化 | 変更管理ツールなどで安全な運用 |
料金は、年間契約とした場合のエージェント1人あたりの月額料金です。
従業員向けサービスSuiteプラン
「従業員向けサービスSuiteプラン」は、従業員からの問い合わせなど社内向けの問い合わせ対応を想定したプランです。
プラン | Suite Team | Suite Growth | Suite Professional | Suite Enterprise |
料金(エージェント1人/月額) | $55 | $89 | $115 | $169 |
概要 | オムニチャネルサポートとセルフサービスを導入できる | 詳細な分析、パワーアップしたセルフサービスに加えコラボレーションツールや自動化ツールを活用 | スキルベースルーティングとカスタマイズ可能な分析機能 | カスタマイズしたサービスをたくさんの人に提供可能。リアルタイムの分析も |
料金は、年間契約とした場合のエージェント1人あたりの月額料金です。
AIエージェントの料金プラン
AIエージェントはZendeskのすべてのプランに含まれており、年間最大10,000件の自動解決を割り当てできます。
プランに含まれている件数以上の自動解決が必要な場合は、契約プランに応じて以下のようにエージェントごとに割り当てが無料で追加可能です。
プラン | 無料自動解決数(月間) |
Suite Team | エージェント1人につき5件 |
Suite Growth | エージェント1人につき10件 |
Suite Professional | エージェント1人につき10件 |
Suite Enterprise | エージェント1人につき15件 |
ただし、上記の無料自動解決数を超えた場合、1件あたり$ 2の超過料金が発生します。
超過料金を避けたい場合は、アドオンとして事前に自動解決数を購入することも可能です。解決数は100件から購入でき価格は1件あたり$1.5です。件数が増えれば1件あたりの金額が値引きされる特典もあります。
なお、最新の料金の詳細は公式サイトをご確認ください。
エージェントCopilotの料金プラン
エージェントCopilotは、最低でもSuite Professionalプラン(月額115ドル)以上で利用できる機能です。Advanced AIアドオンとして提供され、費用はエージェント1人あたり月額50ドルです。
以下に表でまとめます。
プラン | 料金(エージェント1人/月額) | エージェントCopilotの利用可否 |
Suite Team | $55 | 不可 |
Suite Growth | $89 | 不可 |
Suite Professional | $115 | アドオン可能 |
Suite Enterprise | $169 | アドオン可能 |
その他のAIが利用できる機能の料金プラン
AIエージェントとエージェントCopilot以外にも、ZendeskはAIを活用した機能を提供しています。機能の概略と料金は以下のとおりです。
機能名 | 概要 | 料金(エージェント1人/月額) |
Zendesk WFM | AIによる必要人員の予測とレポートの提供 | $25 |
Zendesk QA | 人間とAIの会話を自動で分析 | $35 |
コンタクトセンター | 生成AIによる担当者支援が付随 | $50 |
なお、最新の料金の詳細は公式サイトをご確認ください。
Zendeskの料金プランについて詳しく知りたい方は「Zendesk(ゼンデスク)の料金プランを徹底解説!自社に合った料金プラン・オプションの見分け方」をご参考ください。
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まとめ|Zendesk(ゼンデスク)のAI機能で業務の効率化を実現しよう!
この記事では、ZendeskのAI機能について、全体像から各機能の詳細情報、導入時の料金などについて詳しく紹介させていただきました。
顧客対応を自動化する「AIエージェント」と、オペレーター業務を支援する「エージェントCopilot」は、顧客満足度のみならず、従業員満足度や生産性向上につながる便利な機能です。
一方で、「Zendeskは機能が豊富すぎるため、もっと手頃で使いやすい問い合わせ管理システムはないか」と感じた方もいるかもしれません。
そのような場合には、本当に必要な機能は何なのか、かけられるコストはどれくらいなのかを検討しましょう。高いコストをかけたにもかかわらず、機能を十分に使いこなせないという状況を避けるためにも、自社に必要な機能とコストのバランスを慎重に検討することが重要です。