カスタマーサービスとは、企業が顧客に提供している製品やサービスに、プラスアルファで顧客に行うサービスです。
このカスタマーサービスは、企業によっては「お客様窓口」や「サポートデスク」と呼ばれる場合もあります。顧客との接点が多く、顧客からはカスタマーサービスの質が企業のイメージと直結するため、非常に重要なポジションです。
本記事では、このカスタマーサービスの目的や役割、カスタマーサービスを行う上で有効なスキルやシステムなどを解説していきます。
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カスタマーサービスとは?
冒頭でもお伝えしましたが、カスタマーサービスとは企業の製品やサービスそのものではなく、製品やサービスを快適に利用してもらうためのありとあらゆる業務全般を指します。
例をあげると、顧客からの問い合わせやクレームに対応したり、アフターサービスを行ったり、メールマガジンで有益な情報を発信したりすることがカスタマーサービスです。
カスタマーサービスの目的と役割
顧客が自社製品やサービスを快適に利用できるようなサポートを通して、自社に対する満足度や信頼感を高め、継続的な購入や利用を促すことが目的です。これはLTV(顧客価値価値)の最大化が目的とも言い換えられます。
そのためにカスタマーサービスでは、CX(カスタマーエクスペリエンス)の向上を目指す役割があります。CXとは、顧客が商品やサービスを利用する際のさまざまな体験を指します。
例えば、自分の家で作業をするための作業用デスクを購入したいときに、下記の1〜7番のようにいろんなアクションを起こしますが、そのアクション全てをCXと呼びます。
- サイトで自分が欲しいと思う作業用のデスクを探す
- 良いと思ったものを購入
- 実際にデスクが家に届く
- 届いた作業用のデスクを自分の家で組み立てたり設置したりする
- 困ったことが発生したらサポートデスク(お客様窓口)に相談する
- 実際に使用する
- 実際に使用している際に、困ったことが発生したら再度サポートデスクやお客様窓口に相談する
この1〜7までを、顧客が心地よく利用できれば、CXの向上が図れていると言えるでしょう。
このほかにも、メールマガジンや企業のサイトで顧客に有益な情報を提供したり、顧客からの問い合わせや要望を収集して、自社の商品やサービスの改善・アップグレードにつなげたりすることもカスタマーサービスの役割に含まれます。
また、製品の導入後の定期的なアフターフォローもカスタマーサービスになるでしょう。
CXについて詳しく知りたい方は「カスタマーエクスペリエンス(CX)とは?定義や重要性を解説」をご覧ください。
カスタマーサービスと似ている業務との相違点
「カスタマーサービス」という大きな枠の業務の中に、次に紹介するそれぞれの細かい業務が含まれてきます。それぞれが似ているようで微妙に違いますので、カスタマー対応の強化を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
ただし、これから紹介する全ての業務において、顧客が困っているときの問い合わせや要望に対応するという共通点があります。いずれも顧客対応を迅速かつ適切に出来れば、顧客に安心感や信頼感を覚えてもらうことができるでしょう。
カスタマーサポート
主に顧客からの問い合わせや要望に対応する業務です。
購入前に製品に関する質問があったり、購入後の製品やサービスに対する問い合わせやクレームがあったりします。
これら全てに対応するのがカスタマーサポートです。
また、製品のアフターメンテナンスもカスタマーサポートとして含まれます。
カスタマーサポートについて詳しく知りたい方は「カスタマーサポート(CS)とは?業務内容や役割・成功のポイント」をご覧ください。
コンタクトセンター
カスタマーサービスの業務を行う上で設けられる、施設や部署のことです。
カスタマーサポートが業務名で、コンタクトセンターが場所や部署の名前という認識で良いでしょう。
しかし企業によっては、この二つを同じ意味合いで使っているところもあります。
コンタクトセンターについて詳しく知りたい方は「コンタクトセンターとは?コールセンターとの違いや求められる理由・役割をご紹介」うぃご覧ください。
ヘルプデスク
主に顧客が困ったときにサポートをする部署や施設のことを指します。
商品やサービスに問題が生じたり、顧客が製品やサービスに対して問題を感じている際に、その原因を探り、解決策を提案することが求められます。
ヘルプデスクツールについて詳しく知りたい方は「【徹底解説】ヘルプデスクツールとは?メリットや選び方を紹介します」をご覧ください。
カスタマーサービスで重要な6つのスキル
カスタマーサービスではさまざまな状況に合わせて、都度最適な対応をしなければなりません。
その際に重要なスキルを6つ紹介します。
商品やサービスに対する知識
自社の商品やサービスに対する問い合わせに素早く返答するためには、対応者自身に商品やサービスの知識があると良いでしょう。
もし対応者に商品やサービスの知識がない場合は、さらに製品の担当者などに確認をするため、顧客への返答が遅れてしまい、CXの向上が難しくなってしまいます。
相手の思いや問題点を汲み取る傾聴力、文章理解力
カスタマーサービスで重要なのは常に顧客の目線に立つことです。
顧客はもちろん、企業もそれぞれ抱えている悩みや置かれている状況が違います。
そのため、問い合わせやクレーム、要望の内容から先方が何に困っているのか、どういった対応を望んでいるのかを判断する必要があります。
そのような観点から、相手の言っていることにしっかり耳を傾けられる傾聴力、文章から意味を汲みとる読解力が求められます。
質問力
上記で説明した傾聴力や読解力も重要ですが、それを補うためには質問力も大事です。
顧客が問い合わせてきた内容を正確に把握できない場合もあります。
適切な返答や対応をするためにも、顧客がどのような問題を抱えて問い合わせてきたのかという根本的な部分に焦点を合わせて質問をし、どんなことが知りたいのか、問題点がどこなのかをしっかり深掘りする必要があります。
時と場合に合わせた柔軟な対応力
顧客から寄せられる問い合わせや要望、クレームにも緊急度の差があります。
例えば、「明日に控えた娘の誕生日のために注文していた御社のA商品の発送通知がまだ来ない。一週間前に注文したがどのような状況か?」という問い合わせがあったとしましょう。
自社の不手際により顧客側に損害が発生するような問い合わせの緊急度はとても高いため、その他の問い合わせよりも優先度を高め、より迅速に対応する必要があります。
具体的には明日というタイムリミットに合わせ、即時自社のA商品の在庫状況や配送状況の確認と最速で発送するための手続きを進めるでしょう。
このように、質問、問い合わせ、要望、クレームの内容によって、対応の優先順位を決めたり、状況の確認先を把握したりと柔軟な対応力が必要になってきます。
タスク管理能力
時と場合に合わせた柔軟な対応をするためには、タスク管理能力が欠かせません。
自分に今どんな内容のタスクがどれくらいあり、それぞれいつまでに対応すべきなのか整理できていないと、対応を柔軟にすることができません。
タスク管理には、タスク管理システムを利用した方法や、付箋などを利用する方法など、デジタル/アナログどちらの面でも対策が可能です。
ストレス耐性
カスタマーサービスでは、常に顧客の立場に立ったコミュニケーションが求められるため、対応者自身に大きな負担がかかることがあります。
対応者自身の気持ちを抑える業務となるので、そのストレスに耐えられる耐性も非常に重要です。
ただし、耐性が強い人でも過度なストレスに晒され続けると自身の体調に悪い影響を及ぼすおそれがあるため、自分なりのストレス解消法を確立することも大事です。
カスタマーサービスで発生しがちな問題点
ここからカスタマーサービスで発生しがちな問題点、特に顧客対応に焦点を絞って説明していきます。
対応担当によってサービスの質に差が出る
前章でカスタマーサービスで重要なスキルを紹介しましたが、それぞれのスキルを高く持っている対応者もいれば、傾聴力や読解力は高いけれども、タスク管理が苦手という対応者もいるでしょう。
仮にマニュアルなどが整備されていないような社内体制で運用している場合、問い合わせなどの対応の質が担当者によって変わりやすいことを意味します。
ここでいう質は、
- 返答の速さ
- 適切な文章
- 顧客に対して心地の良い文章がかけている
という3点です。
対応量、対応チャネルの増加で社内のカスタマーサービス担当の負担が増える
自社の商品やサービスの認知度が高まると、その分だけ問い合わせが多くなります。
そうなると対応の量が増えるため、担当者の負担が増加します。
さらに問い合わせできる経路を、自社のサイトや複数のメールアドレス、SNSや専用アプリといった複数のチャネルにしている場合、対応側は包括的な状況把握が難しくなり負担が大きくなります。
顧客がサービスに満足しているのかを確認しにくい
例えば、電話の問い合わせに対応した場合であっても、ある程度声色などで顧客の感情を推測することはできても実際の感情を理解するのは難しいです。
さらにメールやチャットボットなどで対応した場合には、顧客から返信がないと問題が解決しているのかどうか、サービスの対応がよかったのかどうかは判断することができません。
カスタマーサービスを改善するための有効なシステム
カスタマーサービスを改善するための有効なシステムとしてはマニュアルなどがありますが、近年ではAIによる自動応答や、顧客情報を一元管理するCRMシステムなどが導入されています。
これらのシステムを活用することで対応担当者の負担を減らし、顧客対応の効率化や顧客情報の収集・分析が行いやすくなるため、より高品質なカスタマーサービスを提供することができます。
業務マニュアルを作成し、サービスの質を向上&統一化
業務マニュアルで商品にまつわる基本的な情報や、適切な対応方法、対応に関する重要事項などを共有しましょう。担当者間で共通認識を形成することで、対応の質を統一することができます。
問い合わせ管理システムの導入で業務の可視化・効率化
問い合わせ管理システムを導入することで、対応状況がリアルタイムで可視化されます。
また、システムによっては問い合わせへの回答をテンプレートで用意できるものもあります。
機能を有効活用することで対応者の負担が軽減され、より効率的な問い合わせ対応が可能となります。特にテンプレートを一度用意しておくことで、対応者による言葉づかいの差異、誤解を招きやすい文章表現の使用を防ぐことができるでしょう。
問い合わせ対応のマニュアル作成などは「問い合わせ対応マニュアルの作成方法 | ポイントや手順をご紹介」もご参照ください。
顧客に対してアンケートを実施し、顧客満足度を数値化する
カスタマーサービスの満足度を確認するためには、サービスや商品を実際に利用している顧客にアンケートを取るのが効果的です。
アンケートは5段階評価にしたり、Yes or NOの2択にしたりして、評価を数値化すると顧客満足度の測定や過去との比較がしやすくなります。
アンケート方法はメール/SMS、座談会などでのインタビュー、はがき、電話などさまざまです。
チャットbotを導入している企業であれば、チャットの最後にアンケートを入れるのもよいでしょう。
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CXを向上させるために、お問い合わせ管理システムツールの導入を検討されている場合は、月額1,980円からはじめられるyaritoriがおすすめです。
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まとめ|カスタマーサービスの質を上げて、顧客満足度の向上を図りましょう
カスタマーサービスはCX向上のために行うありとあらゆる業務のことを指します。
本記事では主にカスタマーサービスのなかでもカスタマーサポートに焦点を当てて解説しました。
企業ごとにカスタマーサービスの改善点もさまざまなので、自社にあった施策を導入して顧客満足度を上げましょう。
問い合わせシステムについてさらに詳しく知りたい方は「【最新版】問い合わせ管理システム12選を比較!選び方や導入メリットも解説」もご覧ください。