
問い合わせ対応は社内外の接点となる業務のため、企業イメージや信頼関係に直結する会社の重要な業務です。
問い合わせを適切に管理できていないと、問い合わせの対応漏れや遅延が発生してしまいます。問い合わせ対応の事故は、クレームや失注などにも繋がるリスクもあります。
そこで、この記事では、Excel(エクセル)を使った「問い合わせ管理表の作り方」をご紹介します。
Excelでの問い合わせ管理は、費用もかからず、すぐにはじめられるため問い合わせ管理の第一歩としてオススメです。無料で使えるテンプレートも紹介するので業務の参考にしてください。
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問い合わせ対応の重要さ
問い合わせ対応とは、お客様や社内から電話やメールで届く疑問・質問に対して適切な回答をする業務を指します。
問い合わせ対応は社内外の接点となる仕事のため、企業イメージや信頼関係に直結します。問い合わせをしている方は、不安や疑問を感じていることも多く、担当者は回答の丁寧さとスピードを両立する必要があります。
問い合わせ対応が適切にできていると、リピート率や口コミ評価の向上につながり、売上高や生産性の向上にも繋がります。反対に、問い合わせ対応が不適切だと、クレームや失注にも繋がる恐れがあります。
問い合わせ対応は、会社経営にも影響を与えうる重要な業務といえます。
問い合わせ対応を効率化する「問い合わせ管理表」とは?
問い合わせ管理表とは、「日時(いつ)」「問い合わせ者(誰から)」「問い合わせ内容(どのような)」などの項目で問い合わせを整理・管理する表をいいます。
問い合わせ対応をメールや電話で行っている場合、誰からどのような問い合わせが来たか担当者しかわからなくなってしまいます。また、問い合わせ内容を会社・部署で共有することも困難です。
問い合わせ管理表を使うことで、①問い合わせの対応状況がわかる ②問い合わせの対応履歴がわかる ③ 問い合わせ内容を保存することができるなどのメリットがあります。
問い合わせ管理表で、問い合わせの対応漏れや二重対応などの事故を防ぎ、社内での引き継ぎをスムーズにすることができるのです。
問い合わせ管理表に記入する基本項目
それでは、問い合わせ管理表はどのように作成するのがよいでしょうか。まずは、問い合わせ管理表に記入する基本項目から確認しましょう。
基本項目 | 概要 |
番号 | 問い合わせを一意に識別するための番号 |
問い合わせ日 | 問い合わせがあった日付を記録 |
質問者 | 問い合わせをした顧客の名前や会社名 |
問い合わせ内容 | 顧客からの質問や要望、クレームの内容 |
対応者 | その問い合わせを担当したスタッフの名前 |
対応状況 | 対応中、完了、保留など現在の進捗状況 |
対応履歴 | 過去のやり取りや解決に至るまでの詳細記録 |
備考/メモ | 補足情報や特記事項を記載 |
問い合わせ管理表の項目は、業務内容や目的に応じて、柔軟に決めていくのがオススメです。
他にも、問い合わせの種別(クレーム・要望など)や、優先度(緊急・優先度中など)を項目として追加することも考えられます。
問い合わせ管理表をEXCEL(エクセル)で作成するステップ
それでは、問い合わせ管理表をExcel(エクセル)でどのように作成するのか、作成ステップを紹介します。
1.問い合わせ管理表の基本項目を設定する
まずは、問い合わせ管理表の基本項目を設定しましょう。前章で紹介した通り、「優先度」「問い合わせ種別」「対応完了日時」なども問い合わせ管理表の運用に適した項目を設定します。
問い合わせの内容や件数に応じて、これらの追加項目を柔軟に設定することで、問い合わせ管理表がより実用的になり、業務の効率化と顧客満足度の向上が期待できます。
2.共有設定を行う
次に、複数人でExcelを共有できるように「共有機能」を有効にしましょう。共有機能を使うことで、複数人でファイルを共同編集できるようになり、対応状況や進捗をリアルタイムで共有することができます。
共有機能は、「校閲」タブの「ブックの共有」を選択し、「複数のユーザーによる同時編集と、ブックの結合を許可する」にチェックを入れて保存すれば設定が完了します。
3.運用ルールを定める
最後に、「記載方法」や「記載タイミング」などの運用ルールを明確にしましょう。運用ルールを定めることで、更新頻度の向上やトラブル防止を実現することができます。
例えば、記載をパターン化できる項目は、Excelのプルダウン機能を活用しすることもオススメです。問い合わせ内容の入力方法の迷いを防ぎ、統一感のある情報が記録されます。
無料!問い合わせ管理にも使えるEXCEL(エクセル)テンプレート
問い合わせ管理表の作成は、上記の流れで項目を設定すれば簡単に行うことができます。しかし、EXCELに不慣れな場合、参考になるテンプレートをダウンロードしたいと思うのではないでしょうか。
その場合、Microsftから提供されている「ビジネスにおすすめのテンプレート」がオススメです。
会社案内や見積書、納品書などの営業・販促ツールから、人事・経理書類、名刺や送付状までダウンロードしてすぐに使えるビジネス テンプレートが多数用意されています。
残念ながら、問い合わせ管理表のテンプレートは用意されていませんが、テンプレート集としては参考になるので、いくつかダウンロードしてみて損はないでしょう。
問い合わせ管理表はGoogleスプレットシードもオススメ
問い合わせ管理表の作成・管理には、Googleスプレッドシートの活用もオススメです。Googleスプレッドシートで問い合わせ管理表を作成するメリットは以下の3点です。
①無料のGoogleアカウントさえあればすぐに利用可能
②クラウドで動作するため、外出先でもスマートフォンから簡単にアクセスできる
③リアルタイムでの共同編集が可能で、複数の担当者が同時に編集できる
さらに、Googleフォームとの連携で問い合わせ内容を自動的にスプレッドシートに反映したり、Googleカレンダーを活用してタスク管理を効率化したりと、便利機能を組み合わせることが可能です。
問い合わせ管理表の作成でお悩みの方は、Googleスプレッドシートでの作成もご検討ください。
問い合わせ管理表をEXCEL(エクセル)で作成するメリット
問い合わせ管理表をExcel(エクセル)で作成するメリットを3つ紹介します!
EXCEL(エクセル)は、ビジネスで広く普及しているMicrosoft製品のため、多くのビジネス現場で使われているソフトウェアです。
そのため、既にOffice製品を使用している場合は、追加料金なしですぐに始めることができ、柔軟なカスタマイズがしやすい点がメリットになります。それぞれ詳しくみていきましょう。
問い合わせ管理をすぐに始められる
既にOffice製品を使用している場合、問い合わせ管理のためのツールの新規契約や導入を行う必要はありません。問い合わせ管理が必要になったタイミングですぐに始めることができるのがメリットです。
また、EXCELの使い方などの解説動画や学習教材も充実しているため、初心者でも安心して使い始めることができます。
問い合わせ管理の費用がかからない(無料)
既にOffice製品を使用している場合に、問い合わせ管理のために追加で費用を払わなくてもよい(無料で使える)点もメリットといえます。
日々の運用コストが発生しないため、手軽に問い合わせ管理を始めたい企業や、コストをかけずに運用を行いたい場合に最適な選択肢となります。
問い合わせ管理をカスタマイズできる
Excel(エクセル)は自由度が非常に高く、問い合わせ管理表を自社の業務内容や目的に合わせて柔軟に設計することができます。
管理項目の追加・編集が自由にできるので、業務の変化にも柔軟に対応できます。また、フォーマットの調整やセルの色分けなどで視認性の高い管理表を作成できる他、プルダウンメニューで入力効率を向上させることもできます。
関数を使えば、対応状況を自動集計したり、期日が迫っている問い合わせを自動的に強調表示したりするなど、問い合わせ管理の精度を高める工夫をしていくこともできます。
問い合わせ管理表をEXCEL(エクセル)で作成する際の注意点
Excel(エクセル)は、問い合わせ管理表を作成するのに便利なツールですが、いくつか注意点もあります。ここでは、Excelで問い合わせ管理表を作成する際の注意点を5つ紹介します。
問い合わせの転記作業が手間・ミスが起こる
Excel(エクセル)での問い合わせ管理は手入力が基本のため、データ転記の手間やミスが発生しやすくなります。問い合わせ件数が増えると、問い合わせ管理表への記入漏れや重複記入が起こり、管理が煩雑になります。
データ入力を効率化するために、テンプレートやプルダウンメニューの活用などを工夫するようにしましょう。
リアルタイム性がない
Excel(エクセル)は基本的にローカル環境で管理されるため、問い合わせ管理において複数人でのリアルタイムな情報共有が難しい場合があります。
最新の対応状況を把握するために、Excelファイルを何度もやり取りする必要があり、時間がかかるだけでなく、誤ったバージョンを使用してしまうリスクも生じます。
この課題を解決するためには、クラウド環境でExcelファイルを共有設定することが有効です。これにより、リアルタイムでの情報更新が可能になり、効率的かつ正確な問い合わせ管理が実現します。
機能・操作性に限界がある
Excel(エクセル)は柔軟性が高く、問い合わせ管理に活用しやすいツールですが、専用の問い合わせ管理ツールと比べると、提供される機能に制限があります。
自動リマインダーや進捗の可視化を実現するためには、マクロの設定や複雑な関数を用いる必要があり、運用の手間が増えることがあります。その結果、手作業が多くなり、効率化を目的とした活用が難しくなることもあります。
特定の機能を追加するアドオンやプラグインを活用する方法がありますが、ニーズが高度な場合は、専用ツールの導入を検討し、Excelと併用することで効率を最大化することも一つの選択肢です。
セキュリティリスクが高い
Excelファイルは簡単にコピーや送信ができる利便性がある一方で、顧客の個人情報を含むデータを管理する場合、情報漏洩のリスクが高まる可能性があります。
パスワード保護やアクセス権限の管理が不十分な場合、不正アクセスやデータの流出が発生するリスクがあります。特にメール添付でファイルをやり取りする運用では、誤送信による情報漏洩が懸念されます。
これらのリスクを軽減するために、安全なクラウドサービスを利用してデータを管理する方法が効果的です。また、Excel自体にパスワード設定やアクセス制限を適用し、セキュリティを強化することも重要です。
サイズが大きくなると動作が重くなる
問い合わせ件数が増え、データが蓄積されると、Excelファイルのサイズが大きくなり、操作スピードが低下することがあります。
大量のデータを扱う場合、Excelファイルの開閉や検索に時間がかかるようになり、業務効率が悪化することがあります。特に、複雑な関数やフィルタリングを多用した場合、さらに動作が遅くなることが懸念されます。
過去のデータを定期的にアーカイブ化し、ファイルの軽量化を図ることで解決できます。また、データ量が多い場合は、大規模なデータ処理に適した専用ツールやデータベースの導入を検討することも必要です。
問い合わせ管理でお悩みなら「yaritori(ヤリトリ)」

「yaritori(ヤリトリ)」は、複数人での問い合わせ対応を効率化できる問い合わせ管理システムです。
問い合わせの対応状況(未対応・対応済み)や問い合わせの対応履歴を可視化し、社内メンバーと対応方針の相談をしながら問い合わせ対応をしていくことができます。
EXCELやスプレッドシートでの問い合わせ管理で発生する、転記の手間や更新性のなさを解決することができます。問い合わせ内容の分析もかんたんです。
問い合わせ管理・対応を効率化するオススメの方法
EXCEL(エクセル)での問い合わせ管理だけでは、問い合わせ対応全般を効率化していくには限界があります。
問い合わせ対応全般を効率化するためには、問い合わせの発生から解決までの業務内容を分析し、非効率な作業の無駄を特定する必要があります。
よくある質問をFAQページにまとめることや、簡単な問い合わせはチャットボットで対応する、問い合わせ管理システムなどのITツールの導入も必要です。
まとめ|問い合わせ管理表で問い合わせ対応を効率化
問い合わせ管理表は、顧客からの問い合わせを効率的に管理し、対応漏れや遅延を防ぐために非常に有効なツールです。
特に、Excelを活用すれば、手軽に作成・カスタマイズができ、無料で始められる点が大きなメリットです。
一方で、問い合わせ件数が増加し、複数の担当者が対応するような状況では、管理表だけでは対応が難しくなる場合もあります。そのような場合には、問い合わせ管理システムの導入が効果的です。
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問い合わせ管理表を活用しつつ、自社の状況に応じて最適なツールやシステムを検討することで、効率的で確実な顧客対応を実現しましょう。