中小企業におすすめのクレジットカード6選比較

中小企業の経営者や経理担当者にとって、法人クレジットカードは便利な支払い手段であり、企業の経費管理やキャッシュフローの調整に役立つツールです。
法人クレジットカードには、大企業向けの「コーポレートカード」と、中小企業向けの「ビジネスカード」があります。
ビジネスカードも種類が豊富であり、特に近年では追加カードごとの支払い先制限や、独自審査による1億円以上の与信枠など、事業拡大を目指す中小企業やスタートアップをサポートするカードも展開されています。
そこでこの記事では、ビジネスカードを選ぶ際のポイントや、タイプごとのおすすめの法人カードについてご紹介いたします。
法人クレジットカードの選定ポイント
①還元率
企業は年間で使う額が大きいので、個人利用以上にポイントの還元率が重要です。ポイントの使い道は、オフィス用品や出張費用などが一般的です。例えば年間に500万円の支出がある場合、還元率が0.5%だと25,000円分のポイントが貯まりますが、1%だと50,000円分貯めることができます。この差は経費削減や利益最大化において重要と言えます。
②年会費
年会費はカード会社やグレードによって大きく異なります。なるべくコストを抑えたい中小企業にとっては、年会費が1,000〜2,000円(又は永年無料)の低価格で利用できるカードが良いでしょう。一方で、出張や接待等の機会が多い場合は、サービスが充実しているゴールドカード(年会費相場3万〜5万円)の利用がコストパフォーマンスに優れる可能性もあります。
③与信枠
与信枠とは、クレジットカードで利用できる月々の最大限度額のことです。あらゆる経費をカードで支払う場合には、与信枠の大きいカードを選ぶと良いでしょう。与信枠は100万〜500万円が一般的ですが、近年ではUPSIDERのように与信枠を最大1億円とするカードもあります。ビジネスの成長や急な支出の有無を考慮に入れ選びましょう。
④追加カードの発行・管理
法人用カードは、従業員用に追加カードを発行できる場合があります。追加発行することで、経費精算の負担減や、ポイントが貯まりやすくなるといったメリットを享受できます。一方で、支払い先や利用可能な金額の制限など、不正利用を防ぐための管理の可否も重要な選定ポイントです。
⑤会計としての機能
クレジットカードは、経費の記録や会計作業を簡素化する役割も果たします。そのため、経費の追跡や会計ソフトウェアとの連携など会計としての機能を提供しているカードを選ぶことで、経理作業をスムーズに行うことができるでしょう。
法人クレジットカードは大きく2つに分れる
法人クレジットカードは、以下のように機能の充実度によって大きく2つに分かれます。
- スタートアップが提供する次世代ビジネスカード
- 付帯サービスが充実している従来のビジネスカード
それぞれ特徴やおすすめの企業が異なりますので、詳しく解説します。
スタートアップが提供する次世代ビジネスカード
与信枠が大きく、不正利用防止の機能が充実している法人カードです。従来のカードの場合、与信枠は100万〜500万円が一般的ですが、この次世代カードは最大1億円以上の支払いが可能なので、広告支出の多いスタートアップなどにおすすめです。
また、次世代カードでは追加カードの不正利用を防ぐ機能が充実しています。カードごとの用途に合わせた上限金額の設定や、利用のON/OFFの切り替えができるなど、厳格な制限を設けることができます。
付帯サービスが充実している従来のビジネスカード
従来から存在するタイプで、不正利用防止のような特別な機能を持たない一般的な法人カードです。とはいえ法人用なので、個人カードと比べると与信枠が大きく設けられています。また、個人カードとは違い、法人口座を引き落とし口座として設定することや、従業員向けの追加カードを発行することが可能です。
年会費や付帯サービスが会社カードやグレードによって大きく異なります。例えば一部のビジネスニーズに特化したカードには、AWSやエックスサーバーのような、事業で利用されることの多いサービス利用時のポイントが大幅に高くなるなどの特典が含まれています。
スタートアップが提供する次世代ビジネスカードおすすめ3選
UPSIDER|株式会社 UPSIDER
UPSIDERは、「上場のための法人カード」を標榜する、従来のビジネスカードにバーチャルカードや支払い先制限機能を付加した新しい法人カードです。20,000社を越す企業に導入されています。
独自の審査ロジックや最大1億円以上の利用限度額などにより、事業の急速な拡大を図るスタートアップにとって使いやすいカードとなっています。
また、追加カードの利用先を細かく設定できるのが大きな特徴で、200以上のサービスより制限可能なため、不正利用を極力排除することができます。
【基本情報】
年会費 | 永年無料 |
追加カード発行手数料 | 無料・無制限 |
通常ポイント還元率 | 1.0% |
・与信枠:1億円以上
・国際ブランド:Visa(Visaタッチ決済対応)
freeeカード Unlimited|freee株式会社
freeeカード Unlimitedは、クラウド会計サービスのfreeeが提供する法人クレジットカードです。年会費や発行手数料がかからないため、会社を設立したばかりの経営者やあまりコストをかけたくない中小企業におすすめのカードです。
与信枠は最大1億円となっているため、広告やサーバなどの高額の支払いにも使用可能です。追加カードも100枚まで無料で発行することができ、それぞれのカードごとに上限額の変更や利用停止のON/OFF設定が可能です。
【基本情報】
年会費 | 無料 |
追加カード発行手数料 | 無料・100枚(2023年12月末まで) |
通常ポイント還元率 | 最大0.5% |
・与信枠:最大1億円
・国際ブランド:Visa
バクラクビジネスカード|株式会社LayerX
バクラクビジネスカードは、支出管理サービス「バクラク」を運営する株式会社LayerXが2022年から提供している次世代の法人クレジットカードです。6000社以上に導入されています。
「バクラク」シリーズとの連携や、カード利用明細と証憑の紐付けが簡単にできるなど、経理業務の手間を削減できる機能が豊富に備わっているのが特徴です。
また、与信枠は1億円以上、初期費用・年会費も無料なので、出費の大きい新規参入企業などに使いやすいカードとなっています。カードごとの利用額制限機能も備わっています。
【基本情報】
年会費 | 無料 ※一部機能は有料 |
通常ポイント還元率 | 1.0〜2.0% |
・与信枠:1億円以上
・国際ブランド:Visa(Visaタッチ決済対応)
付帯サービスが充実している従来のビジネスカード3選
NTTファイナンス Bizカード|NTTファイナンス株式会社
NTTファイナンス Bizカードは、ビジネスシーンで利用できる法人クレジットカードです。「ゴールド」と「レギュラー」の2つのラインナップがあります。レギュラーカードは年会費・追加カードともに無料となっているため、コストを抑えたい中小企業におすすめです。
付帯サービスが充実しているのが特徴で、レギュラーカードでも最高2,000万円の海外・国内旅行傷害保険があります。他にも、ガソリンスタンドやJR東海などのサービスをおトクに利用できます。
また、カード情報を入力するだけで「Amazon Business」アカウントを開設することができるため、あらゆる業種・組織規模のビジネス購買ニーズに対応できる購買サイトを簡単に開設することができます。
【基本情報】
ラインナップ | ゴールドカード | レギュラーカード |
年会費 | 11,000円 | 無料 |
追加カード発行手数料 | 2,200円/1枚 | 無料 |
通常ポイント還元率 | 1.0% | 1.0% |
・与信枠:ゴールドカード100/150/200万、レギュラーカード40/60/80万
・国際ブランド:Visa(Visaタッチ決済対応)
JCB法人カード|株式会社ジェーシービー
JCB法人カードは、多様なビジネスシーンをサポートする中小企業向けのスタンダードな法人クレジットカードです。
追加カードの付帯やETCカードの複数枚発行など、ビジネス拡大時に役立つサービスが充実しています。また、カード決済を受け付けていない取引先でも利用可能な「請求書カード払い」や、業界初のサイバーリスク総合支援サービス・保険が付帯しているのが特徴です。
他にも、一般カードでも最高3,000万円の旅行傷害保険や、Amazonで1ポイントが3.5円分として還元されるなど、さまざまな付帯サービスが充実しています。
【基本情報】
ラインナップ | ゴールドカード | 一般カード |
年会費 | 11,000円 | 1,375円 |
追加カード発行手数料 | 3,300円/1枚 | 1,375円 |
通常ポイント還元率 | 0.5% | 0.5% |
・与信枠:ゴールドカード50~250万、一般カード10~100万
・国際ブランド:JCB
アメリカン・エキスプレス®・ビジネスカード
アメリカン・エキスプレスのビジネス・カードは、スタイリッシュなメタル素材が人気な、中小規模企業の経営者や個人事業主のビジネスの飛躍をサポートする法人クレジットカードです。
ラインナップは「ゴールド」「プラチナ」「グリーン」の3つが展開されています。支払いをカードに集約し、外部会計ソフトとAPI連携が可能なので、経費管理の効率化を実現できます。
他にもビジネスに役立つサポートが充実しており、全国300ヶ所以上のシェアオフィスやコワーキングスペースの自由席が利用できる「OFFICE PASS」や、クラウドソーシング仕事依頼サイト「Lancers」など、数多くのビジネスサポートが付帯しています。
【基本情報】
ラインナップ | ゴールドカード | プラチナカード | グリーンカード |
36,300円 | 36,300円 | 165,000円 | 13,200円 |
追加カード発行手数料 | 13,200円/1枚 | 4人目まで無料/ 5人目以降は1枚につき年会費 | 6,600円/1枚 |
通常ポイント還元率 | 1.0% | 1.0% | 1.0% |
・与信枠:一律上限なし(利用頻度や実績に応じて変動)
・国際ブランド:American Express
まとめ|に適したカードを選ぼう
コストを抑えつつビジネスを拡大したい中小企業やスタートアップにとって、法人クレジットカード選びは重要です。年会費や還元率だけでなく、不正防止機能や与信枠・付帯サービスの充実度などはカードによって大きく異なります。
そのため、「追加カードごとの利用額制限は必要か」「今後支出が大きくなる可能性があるか」など、自社の要件をきちんと整理した上でカードを選ぶと良いでしょう。
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