Zendesk(ゼンデスク)とは?主要機能や使い方・導入のメリットなどをご紹介

Zendeskは、世界10万社以上で利用されている統合型カスタマーサポートツールです。問い合わせの一元管理やFAQ作成など問い合わせ対応に関するあらゆる機能が集約しており、Zendeskひとつでカスタマーサポート全般の基盤を整えることができます

Zendeskの一番の魅力は、豊富な機能と柔軟な料金体系です。拡張機能やカスタマイズも充実しているため、様々な規模・業界の企業のカスタマーサポートで有効に使えるでしょう。

しかし、使いこなす難しさや海外サービスならではのハードルの高さがあるのも事実です。実際に導入する際には、そういったところを考慮して検討する必要があります。

この記事では、Zendeskがどのようなサービスかについて詳しく解説していきます。Zendeskのサービス体系から、使い方・API連携・料金など気になるポイントについても紹介するので、これからZendeskの導入を検討している方向けにオススメです。

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Zendesk(ゼンデスク)とは

Zendeskは、メール・Webチャット・SNSなどさまざまなチャネルでの顧客対応を一箇所で管理することができ、FAQ(よくある質問)やナレッジベースなどの作成もできる統合型カスタマーサポートツールです。

世界10万社以上で利用されており、日本でもDeNAやNTT DATAといった大企業をはじめスタートアップ、小売業から医療やマスコミ、さらには大学を含む教育機関などの幅広い分野・業界で導入されています。

Zendeskには、

という2つの主要製品があります。一般的にZendeskという場合はZendesk for serviceを指します。Zendesk for serviceでは、問い合わせ管理やWebチャット、FAQの構築などが可能で、AIによる自動化や柔軟な拡張性により優れた顧客対応を実現します。

Zendesk for salesでは、顧客情報の一元管理や購買プロセスの可視化が可能で、生産性の最大化や収益の拡大を実現します。

この記事では、Zendesk for serviceについて詳しくご紹介します。

運営会社

社名株式会社Zendesk
代表取締役Amy Foo
日本法人設立日2013年2月28日
資本金7,000,000円 
事業内容カスタマーサポートソフトウェアの開発・提供

Zendeskは、デンマークで生まれ、アメリカ・カルフォルニア州サンフランシスコ市に本社拠点をおく、海外のソフトウェア開発会社です。2012年5月からZendesk製品の日本語版の提供を開始しています。

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Zendesk for service(ゼンデスクフォーサービス)の使い方(主な機能)

サービスの中心となるZendesk for serviceの主な機能は大きく以下の7つです。

・サポートチケット管理システム
・ヘルプセンター(FAQ)の構築
・メッセージング・Webチャット
・クラウド電話
・顧客情報と過去の対応履歴の管理
・レポートと分析
・コミュニティフォーラムの構築

カスタマー対応の作業時間を節約し、顧客満足度を向上させるのに必要な機能が揃っています。

サポートチケット管理システム

Zendeskでは、メール、チャット・電話・Facebookメッセンジャーなど、さまざまなチャネルから来た問い合わせをすべてチケットという単位に変換し、新規・オープン・保留中・待機中などのステータスや優先順位を管理することできます。これにより、対応漏れなどの事故を防止し、カスタマーサポートの作業効率化を実現することが可能です。

ヘルプセンター(FAQ)の構築

Zendeskでは、顧客とサポート担当者が、よくある課題や解決方法などを共有し合えるヘルプセンター(FAQ)を構築できます。HTMLなどの専門スキルがなくても、誰でも簡単にページを作成することが可能です。顧客は問題を自分で解決できるようになるため、チケット数(問い合わせ数)を減らしサポート範囲を拡大することができます。

Webチャット・チャットボット

Webサイトやモバイルアプリにチャット形式の会話機能を埋め込むことができます。ボットによる会話の自動化や、受信したチャットを特定のスキルを持つエージェントに自動で転送する「スキルベースルーティング」も可能です。問題解決のスピードアップや、サポート担当者の負担軽減を実現できます。

クラウド電話

クラウド電話により、顧客と直接会話することもできます。クラウド型なので、固定電話がなくても、パソコンやスマートフォンから電話を受信できます。ボイスメールの送受信や、Webサイト上に通話ボタンを埋め込むことも可能です。複雑な問題に対しても、一つひとつに対応したソリューションを提供することができます。

顧客情報と過去の対応履歴の管理

さらに、問い合わせのあった顧客に関する、最新情報や過去の対応履歴を確認することが可能です。さまざまなチャネルでの問い合わせを統合し管理することができるので、サポート担当者は顧客対応に必要な情報を把握することができ、より迅速でパーソナライズされた対応を実現することができるようになります。

レポートと分析

レポート機能を使うことで、どれぐらい問い合わせが来ているかのチケットボリュームや、顧客満足度、担当者の生産性などを可視化することができます。これにより現状を把握し、どのように改善すべきかの示唆を得ることが可能です。

コミュニティフォーラムの構築

顧客同士が自由に情報を交換できるコミュニティフォーラムを作り、毎日製品に触れている顧客のもつ情報を集合知として活用できます。顧客同士の問題解決を促進することができるほか、貢献度の高いユーザーを表彰したりすることで、顧客との信頼関係やロイヤルティを向上させることができます。

Zendesk(ゼンデスク)の特徴

zendeskは、豊富な機能や優れた拡張性が特徴です。詳細について解説します。

①カスタマーサポートに必要な全ての機能を備えている

問い合わせ管理だけでなく、FAQ構築やWebチャットの設置など、カスタマーサポートに必要な全てのソリューションが一つのツールに完結しているのは、Zendeskの大きな特徴です。チャットでの顧客対応時に、おすすめのFAQ記事をAIが自動で提供したりなど、同じプラットフォームだからこそできる強みがあります。

②幅広い問い合わせチャネル対応

メールやチャット・電話だけでなく、SMSをはじめFacebookページ・Youtube・Instagramへのコメントまでも集約することができます。さらに、こうしたチャネルごとの顧客対応履歴を一元管理することができるので、顧客が好むチャネルに合わせたシームレスな対応を実現することができます。

③CXのために専用設計された強力なAI

Zendeskは、数十年にわたり蓄積した180億のチケットと数兆のデータに基づき、CX(カスタマーエクスペリエンス)に特化したAIを提供しています。最近では、ChatGPTで有名なOpenAIとの協力により、顧客へのこれまでの対応履歴をワンクリックで要約できるなど、より迅速で適切なサポートを提供するための機能が開発されています。

④優れた拡張性 | アプリ・API連携など

Zendeskのマーケットプレイスには、JiraやSlackといった1,000を超えるアプリが用意されており、数クリックで接続することができます。API連携もできるため、自社が使っているサービスと自由に組み合わせて使うことができます

Zendesk(ゼンデスク)がおすすめの企業

前述のように、Zendeskは豊富な機能や拡張性が大きな特徴ですが、高機能すぎて持て余す場合や、海外製品特有の体系が日本企業に適さない場合も考えられます。

ここでは、Zendeskの強みを活かせるのはどのような企業なのか、解説します。

本格的なカスタマーサポートを実現したい企業

Zendeskは問い合わせ管理をはじめクラウド電話の構築、FAQ作成などカスタマーサポート全般のソリューションを提供していることに加え、充実したAPIにより自社の課題感や社内のITインフラにマッチするよう柔軟にカスタマイズできるのが特徴です。

カスタマイズできる分、運用に移行するまでの工数はかかりますが、それでも本格的なカスタマーサポート体制を構築したいという企業にはおすすめといえるでしょう。

お問い合わせ窓口が多様な企業

Zendeskでは電話やメール・Webチャット・LINE・FacebookやXなどの各種SNSなどあらゆるチャネルに寄せられる問い合わせを一本に集約できるため、顧客が求めるチャネルの多様化に困っている企業や、複数のSNSを活発に運用している企業にはおすすめといえるでしょう。

国際的な事業展開を行っている/狙っている企業

Zendeskはグローバルスタンダードに準拠したクラウドサービスであるため、様々な国や地域での事業を展開する企業におすすめです。多言語対応可能なチャットボットや、国際的な個人情報・データ保護要件を満たしたセキュリティにより、世界中の顧客に対応することができるでしょう。

Zendesk(ゼンデスク)を使うメリット

ここまでzendeskの主な機能や特徴をご紹介しました。
本章ではzendeskを使うメリット・デメリットを整理しましたので解説いたします。

①サポート業務の効率向上

あらゆるチャネルから寄せられる問い合わせを一元管理するチケット管理機能や、FAQ構築やWebチャット設置など包括的なソリューションにより、あらゆるカスタマーサポート業務を効率化することができます。サポート担当者を第一に考えた画面設計や、24時間年中無休のボットによりサポート担当者の負担を軽減できます。

②CX(カスタマーエクスペリエンス)の向上

迅速で質の高い顧客対応が継続可能になるため、顧客との強固な信頼関係を築くことができます。メール・電話・チャット・SNSなどいつでも顧客の望むあらゆるチャネルに対応可能で、抱える課題や目的に沿った担当者の割り振りができるため、パーソナライズされた顧客体験を実現することができます。

③ニーズに適応できる柔軟なカスタマイズ性

1,000を超えるアプリとの連携や、好みに合わせた画面のカスタマイズが可能なため、ビジネスの成長や顧客ニーズの変化に合わせて、新しいソリューションの迅速な導入や運用中に機能の追加が可能です。セキュリティも万全なため、どのような企業規模にも対応することができます。

Zendesk(ゼンデスク)を使うデメリット

①導入のハードルが高い

導入検討時にみるサービスサイトや紹介資料の文章が、海外サービスならではの独特な日本語表記となっており、機能の意味や使い方を理解するのに時間がかかります。また導入サポートをしたい際には販売代理店に依頼する必要があるなど、導入の検討や購入・初期設定などにハードルを感じる場合もあるでしょう。

②使いこなすのが難しい

問い合わせをチケットで管理するという概念が、はじめてサービスを導入する方には難しい可能性があります。また、機能が豊富な分、慣れない人には細かい設定や操作が難しいでしょう。メンバー全員がチケットの作成や割り当てなど適切な運用を徹底することで初めて効果を発揮するツールなので、「使いこなすことができそうか」という点には注意しましょう。

③導入後のアフターサポートに言語の壁がある

海外サービスなので、日本語対応していないヘルプページがあります。24時間無休サポートも英語のみとなっており、日本製のサービスに比べ、操作に困った際に解決まで時間がかかる可能性があります。


▼手頃で直感的に使える問い合わせ管理システム「yaritori」とZendeskを比較をしたい方は、「Zendeskとyaritoriの徹底比較!料金・機能・サポート体制など」もご参考ください。


Zendesk(ゼンデスク)の評判・口コミ

Zendeskはなんといってもカスタマーサポートに必要な機能を全て備える包括性やカスタマイズ性の高さが特徴ですが、「複雑じゃないか」「使いこなせるだろうか」とご心配の方もいるでしょう。

ここでは、IT製品比較サイト「IT review」の「Zendeskの評判を全99件のユーザーレビュー・口コミで紹介」から一部を抜粋し、ご紹介します。

評判の良いポイント

・問い合わせ窓口の一元化
問い合わせ窓口が一元化され、どこに問い合わせが来ているか迷うことがなくなり、顧客対応時のストレスがなくなった。

・対応ステータスの可視化
誰が何に対応しているのか、分かりやすいというのがZendesk。

・対応履歴をナレッジとして活用できる
他の人の対応記録が閲覧できるため、あの時どのように対応したかがわかりやすく、ナレッジの蓄積が容易になった。

改善が期待されているポイント

・動作のスピードや快適性
アクセスした際にサービスの立ち上がりが遅い。
全体的に動きがもっさりしているので、サクサク動くようにしてもらいたい。

・サポート対応
日本語ドキュメントが少ない。
取り扱いできるベンダーも少ない。

・複雑性や設計の難しさ
タグやトリガーなどが複雑になりがちで、複数部門で使っていると影響し合う。
運用設計が複雑でなかなか難しいため、ある程度詳しい担当が導入に携わらなければ設計は厳しいのではないか。

結論

総じて、Zendeskは問い合わせ窓口の一元化や対応ステータスの可視化において高い評価を得ています。一方で、動作の向上や日本語対応の改善、運用設計の簡略化を求める声も多くあるようです。

そのため、拡張性を活かした本格的な顧客対応を実現したい企業にはおすすめのサービスと言えるでしょう。

このようなデメリットを不安に感じる方々には、機能がシンプルで、導入後すぐに使い始められるyaritoriがおすすめです!

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Zendesk(ゼンデスク)の料金プラン

Zendesk for serviceには大きく2つのプランがあり、チケット管理に機能を絞った「Basic」プランと、FAQ構築や幅広い連携が可能な「Suite」プランが用意されています。プランは月単位または年単位の契約となります。

Basicプラン

チケット管理に機能が絞られており、FAQ構築などの機能が使えない分、Suiteプランより安価な価格設定となっています。

プランTeamProfessionalEnterprise
料金(エージェント1人/月額)$19$55$115
サポート管理チケットシステム
レポートと分析
作成可能なグループ1つ複数複数
CSAT(顧客満足度調査)×
スキルベースルーティング××

Suiteプラン

チケット管理に加え、ヘルプセンターの構築やボットの導入にも対応し、AIを搭載した包括的なソリューションです。

プランTeamGrowthProfessionalEnterprise
料金(エージェント1人/月額)$55$89$115お問い合わせ
サポート管理チケットシステム
レポートと分析
部門の設定2部門まで2部門まで無制限無制限
作成可能なヘルプセンター数1最大5最大5最大300
スキルベースルーティング××WebチャットのみWebチャットのみ

Zendeskでは、14日間の無料トライアルがあります。トライアル期間では上位プランの全機能を体験することができます。

Zendesk(ゼンデスク)導入までの流れ

Zendeskの導入の流れについてご紹介いたします。

Zendeskの導入方法は大きく2パターン存在しています。「Zendesk社から導入するパターン」と「パートナー企業から導入するパターン」に分けられます。

Zendesk(ゼンデスク)社から導入するパターン

導入までの流れは、Zendeskサービスサイトより必要事項を記入・申し込み、登録したアドレスに届くメール確認後「Zendesk」を利用するというステップになります。

申し込みの際には、プラン、サブスクリプション期間や年払い/月払い、利用人数などを決めておく必要があります。

Zendeskには14日間の無料トライアルがあり、Suiteプランの各機能を試すことも可能です。

Zendesk(ゼンデスク)社の代理店から導入するパターン

Zendeskはアメリカに本社を置く企業ですが、代理店は日本国内にも複数存在します。

代理店には公認と非公認のものがあります。保有している資格や権限が異なるので、導入要件や自社の求めるサービスに応じて代理店を選定するとよいでしょう。

Zendesk(ゼンデスク)のサポート体制

Zendeskには様々な機能があるため、以下のように公式の利用サポートコンテンツが豊富に用意されています。

一方で、サポート担当者に直接問い合わせる場合はフォーム経由になり、回答までに時間がかかる可能性があります。

製品サポートサイト「Zendeskヘルプ」

ZendeskにはZendeskヘルプという公式の製品サポートWebサイトがあります。機能やソリューションごとにできることや使い方が詳細に説明されています。概ね日本語対応していますが、海外製品に独特の用語や言い回しも頻出します。未契約者でも全員が見ることができるサイトなので、一度契約前に確認すると良いでしょう。

コミュニティフォーラム

Zendeskには公式のコミュニティフォーラムがあり、ユーザー同士でナレッジの共有や質問掲示板を立てることができます。ただこちらは日本語対応していないため、注意が必要です。

トレーニング用コンテンツ

Zendeskでは、全ユーザー向けのコースカタログで社員トレーニングが可能です。コースは「音声通話」「チャット」など各機能ごとに分かれており、動画コンテンツや認定試験を通じてサービスへの理解を深めることができます。

まとめ | Zendesk(ゼンデスク)は本格的な顧客対応を実現したい企業におすすめ

この記事では、Zendeskの基本的な使い方から特徴・メリット・デメリットまで詳しく紹介させていただきました。

豊富な機能と拡張性が最大の特徴のzendeskは、オムニチャネルでの顧客対応や自社システムとの連携も含めた、本格的な顧客対応を実現したい企業にはおすすめのサービスといえるでしょう。

逆にZendesk以外にも、まずは手頃に始めたい方や、拡張性よりも直感的な使いやすさを重視したい方にオススメな、導入ハードルの低い問い合わせ管理システムも多くあります。

そういった方は、一旦他のツールを検討してみるのも、後々「高い金額の割にあまり使いこなせていない気がする」といった事態を防ぐためにも重要でしょう


▼シンプルで安価な問い合わせ管理システムについて知りたい方は、「【厳選】中小企業におすすめの問い合わせ管理システム3選比較」をご参照ください。


※本サイトに掲載されている情報は、Onebox株式会社(以下「当社」といいます)または協力会社が独自に調査したものであり、当社はその内容の正確性や完全性を保証するものではありません。

記事の執筆者:メール共有システム「yaritori」メディア編集部営業・CSなど対外的なメール対応が多い方向けにメール対応を効率化するポイントなどの情報を発信します。複数人でのメール対応や、社内メンバーとのコミュニケーションのお悩み解決をします。

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