お客さまからの問い合わせメールに対する返信は、返信方法次第で企業への信頼度が変わるためとても大切です。
モビルス株式会社が2019年に男女約560名を対象に実施した「お客さま窓口の利用実態調査」では、9割以上の方が、お客さま窓口の対応次第では、購買の意思決定に影響があると回答しました。このことからも、問い合わせメールに対する返信は、顧客の信頼を得るために非常に重要な要素であり、返信の仕方によっては事業に大きな影響を与えるといえるでしょう。
本記事では、問い合わせメールへの返信方法について、書き方のポイントや例文を交えてご紹介します。 適切な返信方法を知り、お客様満足度向上に繋げましょう!
「yaritori」は、問い合わせ対応を効率化し、お客さま満足度を高めることができる問い合わせ管理システムです。サービス概要・導入事例を記載した資料をお送りしますのでお気軽にご請求ください。
問い合わせメールの返信で失敗しないポイント
まずは、問い合わせメールの返信で失敗しないためのポイントから確認しましょう。
返信は24時間以内にする
自社サービス・商品のお客さまや潜在顧客など、社外から受け取る問い合わせメールには、遅くとも24時間以内には何らかの回答をするように心掛けましょう。
一般社団法人日本ビジネスメール協会が実施した「ビジネスメール実態調査2020」では、メールの返信がこないと遅いと感じるのは、送信後「1 日(24 時間)以内」(44.59%)が最も多く、「1 日(24 時間)以内」に返信がこないと遅いと感じる方の合計は71.45%という調査結果がでました。メールの返信を4時間以上待てない人も16.68%いることがわかりました。
このことからも、メールの返信はなるべく早くするようにし、できれば4時間以内を目指し、遅くとも24時間以内には返信するのが良いでしょう。お問い合せ内容によっては、早急な返信が必要な場合もあるため、お客さまからの不信感や購買意識の低下に繋がならないよう注意しましょう。
▼ポイント
問い合わせ数が増えてくると、すぐの返信が難しいときもでてくるでしょう。そのようなときは自動返信メールの活用も有効です。お礼メールを自動返信し、後日詳細に回答するなどの運用が可能になります。お客さまにとっては問い合わせメールがしっかりと届いた確認にもなるので、安心感にも繋がります。
問い合わせ内容を正確に把握する
お客さまから受け取る、問い合わせ内容によっては、彼らの悩みや具体的な依頼が明確に言語化されていない場合もあります。そこで、お客さまからの問い合わせ内容を正確に把握することも重要です。
サービスや商品の利用環境なども異なるため、問い合わせの意図や背景などをヒヤリングし、問い合わせ内容に関する認識の齟齬が生まれないように注意しましょう。
お客様からの問い合わせ内容を正確に把握せず、的外れな回答をしてしまうと、不信感を抱かせてしまったり、ストレスを感じさせてしまいます。メールのテキストのみて伝わらない場合は、写真やスクリーンショットを送ってもらい実際の状況を把握することも有効です。
失礼のない丁寧な文章を心掛ける
お客さまからの問い合わせメールは、企業のサービス向上に繋がる重要な財産です。まずは問い合わせをくれたことに対して、真摯に向き合い丁寧な対応を心がけましょう。
メールを頂いた事への感謝の言葉や、ご迷惑をおかけした事への謝罪の言葉などは忘れないようにすることは必須です。二重敬語や謙譲語などの使い分けにも注意し、専門用語を使うことも避けましょう。
あまり一般的でない漢字や、複数の読み方がある漢字などはひらがなで表記するようにし、どんなお客さまにとっても読みすい文章にすることがポイントです。
具体的な回答・対応策を提示する
問合わせ内容に対する返信には、具体的な回答・対応策を提示しましょう。
サービス・商品の使用方法に関する問い合わせに対しては、実際にお客さまが使えるようになるような具体的な説明が必要ですし、クレームに対してはどう改善するかのアクションを提示するようにしましょう。
お客様の要望や希望に添えない場合でも、ただ出来ない旨を伝えるのではなく、代案を提案することが必要です。また、お客さまの状況に鑑みて、問い合わせ内容に対する回答以外にもお役に立てる情報を提供することで、会社へのロイヤルティーも高まります。
問い合わせ返信メールの書き方のポイント
それでは、問い合わせに対する返信メールの具体的な書き方のポイントを紹介します。
件名は残す
受け取った問い合わせメールの件名に返信する形にするため、変えたりせず、件名は残しましょう。一般的には件名は「Re:〇〇」の状態で返信されてきます。
ご挨拶
一般的に、「平素よりお世話になっております。」や「この度は、弊社お問い合わせフォームよりご連絡いただき有難うございます」など文章の内容に沿って、何らかのご挨拶から始めます。
担当名は明記する
「〇〇株式会社の〇〇と申します。」などと明記し、メールを受け取ったお客様が分かりやすいようにしましょう。また差出人名を工夫する事で、差出人名と件名の一覧を見たときに、お客様が分かりやすくなります。
返信の本文内に問い合わせ内容を引用する
質問箇所に対する回答をする場合、引用符である「>」を利用して相手の文章を引用しながら書くと返信内容がシンプルになり、お客様にとって分かりやすくなります。
また適宜、空白行や改行を活用する事で、より分かりやすくすっきりした文章になります。
結び
一般的には「何卒よろしくお願い致します」や「お手数おかけしまして恐縮ですが、どうぞよろしくお願いします」など、場合や文章内容に応じた言葉を使って結びます。
署名をつける
最後に必ず署名を入れるようにしましょう。署名がない場合、本当にその会社から来たものか不審に思う人もいます。電話やメールなど複数数の連絡先を記載しておく事は、より親切で効果的でしょう。
問い合わせ返信メールの具体例
実際によくある問い合わせの種類別に、返信メールの具体例を紹介します。
クレームに対する返信
挨拶文を書き記した後、すぐにお詫び文を書きましょう。
ここでは、しっかりと誠意が伝わる表現を使うことが大切です。
またクレーム内容については対応中であることを伝えた上で、改めて結びの挨拶として謝意を伝えましょう。
Re:xxに関するお問い合わせ |
〇〇様 平素より弊社のサービスをご利用頂き、誠にありがとうございます。 ◻︎◻︎株式会社の△△と申します。 この度は、弊社が提供しておりますシステムの一部において発生しております障害により、多大なるご迷惑をおかけしまし、誠に申し訳ございません。 現在、早急にシステムの復旧作業を進めているところです。作業が完了し次第、復旧完了の旨や障害の原因についてご連絡させて頂きます。 重ねてになり恐縮ですが、多大なるご迷惑をおかけしてしまった事、誠に申し訳ございません。何卒よろしくお願い致します。 — ◻︎◻︎株式会社 △△ △△ メールアドレス :xxx@xxx 電話番号(会社):xxx-xxxx-xxxx 電話番号(携帯):xxx-xxxx-xxxx 会社HP:xxx |
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クレーム対応はケースごとに細心の注意を払う必要があります。さらに詳しく知りたい方は「クレーム対応メールの書き方!落ち度がない場合などケース別の例文も紹介」をご参考ください。
質問内容がわからない場合
質問内容が正確に理解できない場合は、問い合わせ本文を引用するなど、わからない箇所を明確にしたうえで、こちらから状況を推察し、具体的な質問を提示するとより詳細な回答を得やすくなるのがポイントです。
Re:xxに関するお問い合わせ |
〇〇様 この度はお問い合わせ頂きまして、誠にありがとうございます。 ◻︎◻︎株式会社の△△と申します。 大変恐縮ではございますが、お問い合わせいただいた以下内容について詳細お伺いできないでしょうか? >(お客さまからの問い合わせ内容を引用) →こちらは「A」という理解であっていますでしょうか? お手数をおかけしますが、〇〇様のお問い合わせ内容に正確にご回答をさせて頂きたく、ご協力頂けると幸いです。 何卒よろしくお願い致します。 — ◻︎◻︎株式会社 △△ △△ メールアドレス :xxx@xxx 電話番号(会社):xxx-xxxx-xxxx 電話番号(携帯):xxx-xxxx-xxxx 会社HP:xxx |
今すぐ回答できない場合
今すぐ返信できない場合でも、必ず24時間以内に返信するようにしましょう。
その上で、確認の上改めて連絡する旨を伝えましょう。その際に〇営業日以内になど明確な日程を提示するとより良いでしょう。
Re:xxに関するお問い合わせ |
〇〇様 この度はお問い合わせ頂きまして、誠にありがとうございます。 ◻︎◻︎株式会社の△△と申します。 お問い合わせいただきました ×× の件に関しましては、恐れ入りますが社内にて確認後、3営業日以内に改めてご連絡させていただきます。 お時間を頂いてしまい大変申し訳ございませんが、何卒宜しくお願い致します。 — ◻︎◻︎株式会社 △△ △△ メールアドレス :xxx@xxx 電話番号(会社):xxx-xxxx-xxxx 電話番号(携帯):xxx-xxxx-xxxx 会社HP:xxx |
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問い合わせメールへの対応で顧客満足度を上げる方法
ここまで、問い合わせメールへの返信をする際に、個人の方が気をつけるメールの書き方のポイントや例文をご紹介してきました。
もちろん、それぞれがメールの返信内容に気をつけることも大切ですが、一人当たりの問い合わせメール対応が1日数十件を超える場合には生産性低下や残業リスクに繋がりかねません。また問い合わせメールへの返信のスピードや質が、お客さまにとって企業の印象を左右する余韻になる可能性があることもお伝えした通りです。
そのため、本質的に問い合わせメールへの返信対策を考えるのであれば、担当部署やチームなど複数人でのメール対応を実現する体制・仕組みを企業として整えていくことも必須と言えるでしょう。
複数人体制のチームでメール対応をすることで、お客さま対応スピードと質の向上が実現できます。そのほかにも、
- より迅速なメール対応が可能になり、顧客満足度向上に繋がる
- お客さま対応のナレッジを会社に蓄積することができるようになる
といったメリットがあり、結果的に業務効率化や企業イメージ向上にも繋がるのです。
しかし、チームでの問い合わせ対応を実現するには、通常のメールサービスでは限界があります。同じメールに対して違う人から別々の返信をしてしまう「二重対応」や、誰かが対応していると思い返信がもれてしまう「対応漏れ」などが起こりがちです。
特に、テレワークを導入している企業の場合、チームメンバーが目の前で働いている状況とは異なり日々の業務状況がどうしても見えづらく、チームの誰がどの対応をしているのか把握することが難しいでしょう。
そこで、オススメなのが、問い合わせメールの対応状況(担当者や対応状況など含む)をチーム内で見える化させるツールを導入することです。
次の章では、こうした問い合わせ対応に便利な問い合わせ管理システム「yaritori」をご紹介します。
問い合わせ管理システム「yaritori」のご紹介
「yaritori」は、複数人での問い合わせ対応を効率化し、お客さま満足度を高めることができる問い合わせ管理システムです。
企業の課題や目的に応じて豊富なテンプレート機能も用意されているので、お客さま対応の質を向上することもできます。
通販・ECショップやカスタマーサポートなど、さまざまな業界・業種の問い合わせ対応に活用されています。
それでは、yaritoriを使うメリットを具体的にみていきましょう。
対応状況を可視化し、問い合わせ対応の事故をなくせる
「yaritori」では、メールごとの「未対応」「対応済み」などの対応ステータスを管理することができます。さらに、誰がメールを返すのかの「担当者」設定もできるので、これにより複数人でメール対応をしていても、二重対応や対応漏れなどの課題を解決します。
豊富なテンプレート機能で、問い合わせ対応を効率化
お客様からの「よくある質問」に対して都度メールを作成していては、チームとしての業務効率が落ちるだけでなく、担当者による対応のばらつきが発生してしまいがちです。
そこで、テンプレート機能や予約語機能を活用することで、会社名・お客さまの名前などを自動で挿入したうえで、定型文を簡単に作成できるようになります。
また、複数のECショップを運営している企業さまにとっての便利機能として、複数の署名の中から用途にあった署名をかんたんに挿入することができる機能もついています。
過去の対応履歴も遡れるので、リモート環境での社内研修にも役立つ
お客さまごとの対応履歴もワンクリックで表示する事ができます。そのため、過去の対応履歴を例として提示する事で、リモート環境においても社内研修がスムーズになります。
またメールを共有している同僚や上司から、送信前のメールに関してチャット感覚で承認を受けられるため、誤送信を防ぐことも可能です。
上記の対応履歴と併用する事で、リモート環境においての社内研修がよりスムーズになるでしょう。
▼関連記事
「問い合わせ管理システムとは?主要機能やExcel管理の問題点を解説」
まとめ|問い合わせ対応で企業イメージは変わる
いかがだったでしょうか?
本記事では、お客さまからの問い合わせに対する返信を書く際のポイントや例文を紹介しました。問い合わせメールへの返信は、お客さま満足度や企業イメージを左右するとても重要なものです。本記事が皆さまのビジネスの一助になれたら幸いです。
また、一人当たりの問い合わせメール対応数が1日数十件を超える場合には、問い合わせシステムの導入がオススメです。システムを導入し、複数名でしっかりと対応できる体制を整えましょう。
▼問い合わせ管理システムについてさらに詳しく知りたい方は「【最新版】問い合わせ管理システム12選を比較!選び方や導入メリットも解説」もオススメです。