メールは、仕事・業務のコミュニケーションにおいて欠かせない手段です。ビジネスで利用する場合、信頼性やセキュリティの観点から、法人向けの機能を備えたメールソフトを選ぶ必要があります。
しかし、数多くのメールソフトが存在する中で、「自社に最適なものはどれか」「セキュリティは万全か」「チームでの利用に適しているか」など、選定に悩む担当者の方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、実際のシェアランキングデータを交えながら、企業・法人におすすめのメールソフトを厳選して比較紹介します。自社の要件に合ったソフトを選ぶためのポイントも詳しく解説しますので、ぜひ最適なメールソフト選びにお役立てください。
「yaritori」は、代表メールアドレスを複数人で管理できる機能やAIによるメール自動返信機能などが備わったメールソフトです。
初期費用・最低契約期間もなく、1ユーザー1,980円から利用することができます。サービス概要や導入事例がわかる資料を無料でお送りするので、お気軽に資料請求してください。
企業・法人がビジネスで使うメールソフトとは?
まずはメールソフトに関する基本知識について見ていきましょう。
メールソフトとはメールアドレスを取得して送受信を行うためのソフト
メールソフトとは、電子メールの送受信を行うソフトウェアです。メーラーと呼ぶ場合もあります。
メールアドレスを取得しただけではメールのやり取りはできないため、利用者がメールの送受信や整理といった操作をできるようにするには、ソフトウェアが必要となります。
たとえば、Googleが提供する「Gmail」やMicrosoft社の「Outlook」が代表的なメールソフトです。ソフトに自分のメールアドレス情報を設定して、初めてメールの作成画面を開いたり、受信ボックスを確認したりといった具体的な操作が可能となります。
このように、メールソフトはメールアドレスとメールサーバーをつなぎ、利用者が快適にメールのやり取りをするための「窓口」となる重要な役割を担っているのです。
メールソフトの仕組み|メールの送受信はメールサーバー経由でおこなわれる
メールソフトで行われるメールの送受信は、必ず「メールサーバー」という中継サーバーを経由して実行されます。
メールサーバーは、手紙における郵便局のように、メールを一時的に保管し、相手の準備ができたタイミングで届ける仕組みとなっています。この仕組みにより、送信者は相手の状況を気にせず、いつでもメールの送信が可能です。
具体的には、送信されたメールはまず「SMTPサーバー(送信用)」に送られます。次にSMTPサーバーが宛先の住所を読み取り、相手側の「POP/IMAPサーバー(受信用)」へ転送します。受信者は自身のメールソフトでこの受信用サーバーにアクセスし、初めてメールを閲覧できるのです。
「yaritori」は、代表メールアドレスを複数人で管理できる機能やAIによるメール自動返信機能などが備わったメールソフトです。
初期費用・最低契約期間もなく、1ユーザー1,980円から利用することができます。サービス概要や導入事例がわかる資料を無料でお送りするので、お気軽に資料請求してください。
ビジネスで使うメールソフトで法人メールアドレスを活用する重要性
ここでは、ビジネスで使うメールソフトで法人メールアドレスを活用する重要性について解説します。
法人・会社用メールアドレスとは
法人・会社用メールアドレスとは、「info@yaritori.jp」というメールアドレスにおける「@yaritori.jp」のように、企業名などオリジナルの文字列を使用したメールアドレスのことです。
無料で利用できる「@gmail.com」などのフリーアドレスとは異なり、ドメインの取得やサーバー契約に費用がかかります。
法人・会社用メールアドレスを取得すべき理由
法人・会社用メールアドレスを取得すべき理由は主に2つです。
ビジネスの信頼性を向上させるため
費用をかけた法人メールアドレスの使用は、ITセキュリティ環境が整備されていることや、ビジネスとして実態があることの証明になります。これにより、取引先や関係者からの信頼・安心感につながります。
フリーアドレスでは、なりすましや迷惑メールと誤解されるリスクがあり、企業の信頼性を損なう可能性も否定できません。
ブランディングのため
メールアドレスに会社名やサービス名を含めることで、メールを送るたびに自社ブランドをアピールできます。これにより、受信者は一目で誰からのメールかを認識でき、企業の認知度向上にもつながります。
ビジネスで使うメールソフトで活用する法人メールアドレスの取得方法
ビジネスで使うメールソフトで法人メールアドレスを利用するには、「独自ドメイン」の取得が必要です。主な取得方法には、以下の2つのパターンがあります。
グループウェアを利用して独自ドメインを取得
「Google Workspace」や「Microsoft 365」といったグループウェアを契約し、別途取得した独自ドメインを紐づけて設定する方法です。
メールだけでなく、カレンダーやストレージなどの機能もまとめて利用できます。
サーバー事業者からレンタルサーバーの確保と独自ドメインを取得
Webサイトなどを運用する「レンタルサーバー」を契約し、オプションとして独自ドメインを取得する方法です。サーバーの管理画面から、メールアドレスの作成・設定を行います。
サーバーやドメインの契約には費用がかかります。事業者によって料金やサービス内容が異なるため、自社の規模や用途に合わせて比較検討しましょう。
企業・法人におすすめのビジネスで使うメールソフトの選び方
ビジネスで使うメールソフトを選ぶためには、自社の状況と照らし合わせて、以下の5つのポイントを確認しましょう。
グループウェア機能が必要かどうか
メールだけでなく、カレンダー共有やファイル共有、ビデオ会議といった機能も合わせて利用したいかを検討しましょう。
これらのツールを統合した「Google Workspace」や「Microsoft 365」のようなグループウェアを契約すれば、メール機能はもちろん、他の業務ツールもまとめて導入できます。
別々のツールを契約する手間が省け、アカウント管理も一元化できるのがメリットです。
PC環境・取引先の使用ツールの業務環境に合うか
自社や主要取引先で利用しているPCのOSや業務ツールとの相性も重要です。相性が悪いと、添付ファイルが正常に開けなかったり、メールのレイアウトが崩れたり、文字化けが発生したりといったトラブルの原因になります。
たとえば、社内全体でWindowsやOffice製品を主に利用している場合は「Outlook」を選べば、ファイルの閲覧や共有がスムーズになります。一方、MacやiPhoneなどApple製品を中心に利用している場合は「Apple Mail」がおすすめです。
業務環境に合わせて無駄な手間を省き、生産性の向上につなげましょう。
代表メールを使った業務があるか
「info@」や「support@」などの代表メールアドレスを複数人で利用する業務がある場合は、その運用に適した機能があるかを確認しましょう。
たとえば、Thunderbirdはアドオンと拡張機能が充実しており、スパムフィルタの強化やキーボードショートカットのカスタマイズが可能なため、効率的なメールの管理が得意なサービスです。
また、大量の問い合わせを処理する必要がある場合、対応状況を管理する機能や、担当者を割り振る機能が不可欠です。「yaritori」のような共有メール管理に特化したソフトであれば、対応漏れや二重返信を防ぎ、チームでの対応品質の向上につながります。
自社の状況に最適な機能・料金か
メールソフトの選定において、料金と機能のバランスの見極めは重要です。
単に価格が安いという理由だけで選ぶと、必要な機能が不足していて業務効率が上がらなかったり、逆に使わない機能ばかりでコストが無駄になったりする可能性があります。また、将来の拡張性やアップグレードにかかる費用も考慮に入れるべきです。
自社にとって本当に必要な機能は何かを洗い出し、その機能と料金が見合っているか、費用対効果の観点で総合的に判断しましょう。
規模・業種・部署はあっているか
メールソフトは搭載機能や費用が異なるため、自社の規模や業種、部署に合ったソフト選びが求められます。ミスマッチを避けるには、自社の課題やニーズを明確にしておきましょう。
たとえば、中小企業の場合は操作画面が見やすく、操作性に優れたソフトが適しています。一方、大企業では異なる部署の従業員とも連携を取る必要があるため、コミュニケーション機能が充実したソフトがおすすめです。
また、カスタマーサポートやEC事業部など、顧客対応が多い部署の場合、メール管理を効率化できる機能が必要です。顧客管理システム(SFA)やマーケティング支援ツール(MA)などと連携可能なソフトを選ぶと、良質な顧客対応につなげられます。
従業員数や導入部署に合ったソフトを選定し、業務効率化やコミュニケーションの活性化を実現しましょう。
企業・法人におすすめのビジネスで使えるメールソフト10選比較
ビジネスシーンで活用するメールソフトには、「独自ドメイン取得可」や「高セキュリティ」などの側面が重視されます。そのうえで、自社に合った利便性の高いソフトを選びましょう。
ここでは、中小企業のビジネスシーンでおすすめのメールソフトについて、10サービスをご紹介します。
yaritori|Onebox株式会社

yaritoriは、Onebox株式会社が運営するビジネス用メールソフトです。2020年創業であるものの、機能性や評判に注目が集まり「各種メディア」に取り上げられるなど、勢いがある企業の1つです。
現在では幅広い業界で導入されており、導入企業数は180社を超え、安心してご利用いただけるサービスになっています。
各メールに「未対応」「対応済み」といったステータスや担当者を設定でき、対応漏れや二重返信といったビジネスで避けたいミスを未然に防ぎます。GmailやOutlookなど既存のメールアカウントと連携して利用でき、Slackなどの外部ツールとも連携可能です。
チームでの顧客対応を可視化し、品質を向上させたい企業に最適で、機能と価格のバランスに優れています。料金は1ユーザーあたり月額1,980円から利用可能です。
Outlook|Microsoft

Outlookは、アメリカのソフトウェア開発会社であるMicrosoft社が運営するメールソフトです。
個人向けの無料メールソフト「Outlook.com」、PCにインストールして使う買い切り版の「Outlook(2021など)」、法人向けグループウェア「Microsoft 365」に含まれるビジネス版の3つの形態があります。
ビジネス利用では「Microsoft 365」版が基本となり、独自ドメインの利用はもちろん、50GBの大容量メールボックスと高度なセキュリティ機能が利用可能です。
最大の強みはWord、Excel、Teamsといった他のOffice製品とのスムーズな連携です。料金は「Microsoft 365 Business Basic」プランで1ユーザーあたり月額900円から利用可能です。
Gmail|Google

Googleが提供するGmailは、個人向けの無料版と、有料版(Google Workspace/G Suite)に分けられます。
ビジネスで利用される有料版では、独自ドメインが利用可能です。独自ドメインは自由に文字列を組み合わせられるため、ユーザーに覚えやすいブランド名を設定できます。企業名を連想させるドメインを設定すれば、ブランド認知度や信頼性の向上につながります。
ストレージ容量もプランに応じて30GBからと大容量です。Googleの強力なセキュリティに保護されている点も魅力です。
また、Googleドキュメントやスプレッドシートといった各種Googleサービスとの連携がスムーズです。メールに添付された資料をそのまま共同編集したり、メールの内容からワンクリックでビデオ会議を設定したりと、スピーディーな情報共有とコラボレーションを実現します。
料金は「Google Workspace Business Starter」プランで1ユーザーあたり月額680円から利用可能です。
iPhone/iPad/Macの標準メールソフト|Apple

Apple製品(iPhone, iPad, Mac)に標準で搭載されているメールアプリは、シンプルで直感的な操作性が特徴です。
iCloudメールはもちろん、GmailやOutlook、Microsoft 365、さらにはレンタルサーバーで作成した独自ドメインのメールアカウントまで、複数のアカウントを一元管理できます。
Apple製品間のデータ同期が非常にスムーズで、Macで下書きしたメールをiPhoneで送信するといったシームレスな連携が可能です。
Apple製品をメインで利用しているユーザーにとっては、追加費用なしで利用できる便利な選択肢です。料金はデバイスに標準搭載されているため無料です。
Thunderbird|Mozilla Foundation

Thunderbirdは、Webブラウザ「Firefox」の開発元であるMozillaが提供する、無料のPC用インストール型メールソフトです。
複数のメールアカウントを一元管理でき、レンタルサーバーなどで取得した独自ドメインのメールアカウントも設定して利用可能です。豊富な拡張機能「アドオン」を使って、自分好みに機能をカスタマイズできる点が最大の特徴です。
オープンソースで開発が続けられており、広告表示や個人データの追跡がないため、プライバシー保護を重視するユーザーから長年にわたり根強い支持を得ています。
コストをかけずに高機能なメール環境をPC上で構築したい場合に適していますが、チームでの共有機能は標準搭載されていません。料金は完全に無料です。
Yahoo!メール|LINEヤフー株式会社

Yahoo!メールは、LINEヤフー株式会社が運営する、日本で広く利用されているメールサービスです。個人向けのYahoo! JAPAN IDのほかに、法人向けには、広告出稿などのビジネスサービスで利用する「Yahoo! JAPANビジネスID」に付随するメール機能があります。
メール検索やフォルダ分け、カレンダー連携といった基本的な機能を備えており、迷惑メールフィルターの精度にも定評があります。手軽に利用できることから、プライベートのメールアドレスとして人気です。
有料オプションとして、好きな文字列でメールアドレスを作成できる「マイネームアドレス」(@***.name形式、月額330円(税込))や、ウイルスチェックサービス(月額220円(税込))などが提供されていますが、@会社名.jpのような完全な独自ドメインには対応していません。
料金は、個人向けのYahoo! JAPAN ID、Yahoo! JAPANビジネスID共に無料です。
サイボウズ Office|サイボウズ株式会社

サイボウズ Officeは、国内の中小企業向けに開発されたグループウェアで、その標準機能の一つとしてメール機能(メールワイズ)が搭載されています。
メールの対応状況を「未処理」「処理中」などで管理したり、各メールにコメントを付けて情報共有したりと、チームでのメール対応を効率化する機能が充実しています。もちろん独自ドメインのメールアドレスを設定して利用することにも対応しています。
メールだけでなく、スケジュール共有や掲示板、ファイル共有といった社内情報共有に必要なツールが一つになっているため、情報共有基盤をまとめて導入したい中小企業に適しています。
料金は1ユーザーあたり月額500円(最低5ユーザー)から利用可能です。
Garoon|サイボウズ株式会社

Garoonは、サイボウズが提供する中堅〜大企業向けのグループウェアです。サイボウズ Officeと同様に高機能なメール機能を搭載しています。
数千〜数万名規模での利用を想定して設計されており、多言語対応や組織階層に応じた細やかなアクセス権設定、APIによる外部システム連携など、大規模組織の複雑な要件に対応できるのが特徴です。
全社的な情報ポータルとして、メールも含めたコミュニケーション基盤を構築したい大企業向けの選択肢です。
料金は1ユーザーあたり月額800円(最低10ユーザー)から利用可能です。
Becky!Internet Mail|有限会社リムアーツ

Becky Internet Mailは、長年にわたり日本のビジネスユーザーから支持されている、Windows向けのPCインストール型メールソフトです。
最大の特徴は、大量のメールを保存していても軽快に動作する安定性とレスポンスの速さです。複数のメールアカウントを一元管理でき、独自ドメインの管理も可能です。プラグインを利用することで、機能の拡張もできます。
グループウェアのような共同作業機能はありませんが、個人のメール作業をとにかく快適に行いたいユーザーに適しています。
料金は4,400円の買い切りライセンスです。
自社開発(独自)メールソフト
企業によっては、非常に高度なセキュリティ要件や、特殊な業務フローとの連携を実現するために、独自のメールシステムを自社で開発・運用している場合があります。
外部のサービスでは実現できない、自社のニーズに100%合致した環境を構築できるのが最大のメリットです。
しかし、その開発と維持には、多大なコストと高度な専門知識を持つIT人材が不可欠となるため、ごく一部の大企業などに限られます。
ビジネスでのメール利用の実態
yaritoriでは、働く人々がビジネスメールに対してどのような意識を持っているのか、その実態を明らかにするために「ビジネスメール調査2025」を実施しました。ここでは、その調査結果の一部をご紹介します。
ビジネスで利用されているメールソフトとは
仕事で利用されているメールソフトのシェアを見てみると、「Outlook」(62.2%)と「Gmail」(51.2%)が圧倒的な割合を占めており、この2つがビジネスシーンにおけるデファクトスタンダードとなっていることがわかります。

Microsoft製品やGoogle Workspaceといったグループウェアの普及に伴い、これらのサービスに含まれるメールソフトが業務で利用されているのでしょう。
次いで「Yahoo!メール」(12.7%)、「Thunderbird」(5.3%)と続きます。この結果から、多くの企業がMicrosoftかGoogleの提供するエコシステムの中で業務を行っている実態が伺えます。
メール1通あたりの作成・返信にかかる平均時間
メール1通の作成・返信にかかる平均時間については、「5分〜10分未満」が43.5%と最も多く、次いで「5分未満」が42.5%という結果になりました。

合わせると約86%もの人が10分未満でメール対応を行っており、多くのビジネスパーソンが日々、迅速なメール処理に努めていることがわかります。
1通あたりにかかる時間は短くても、1日に何十通ものメールに対応することを考えると、メール業務は依然として多くの時間を占める業務です。この時間をいかに短縮し、より生産的な業務に充てるかが、ビジネスにおける大きな課題の一つです。
まとめ|要件や予算に応じて最適なメールソフトをビジネスで使う
ビジネスで使うメールソフトを選ぶ際には、自社の要件や目的に合ったサービスの活用が大切です。
特にビジネスシーンでの利用では、企業の信頼性を示す独自ドメインが利用でき、セキュリティ面でも安心できる有料のメールソフトを選ぶと良いでしょう。
また昨今では、テレワークをはじめ多様な働き方が一般化しているため、場所やデバイスを選ばずにアクセスできるクラウド型のメールソフトが人気です。
チームでのメール対応が必要な場合は、複数人での管理機能やグループウェア機能を搭載したメールソフトを選べば、多様な業務ニーズにも柔軟に対応できるでしょう。
メール対応の効率化から始めるAI・DXツール「yaritori(ヤリトリ)」メディア編集部。
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